今津のオヤジのつぶやき

「脱原発」に思う

2011年06月14日

 久々の更新なる。今回は、話題騒然の「脱原発」について考えたい。
 3月11日の東日本大震災による巨大津波で被害を受けた、東京電力福島第一原子力発電所の事故は、3ケ月が経った今も深刻な状況が続いており、収束のメドすら立っていない。未曾有の大災害に対する衝撃とともに、世界でも類をみない巨大津波による原発事故は、世界中に「脱原発」への波紋を広げている。

        原発反対42%、賛成32%はじめて反対が賛成を逆転

 朝日新聞が5月に行った、日米仏ロ韓独中7ケ国の世論調査で、日本で初めて原発反対が事故前の18%から一気に42%に跳ね上がり、賛成の事故前の52%から34%になり、反対が賛成を上回った。その後の調査で賛成の人も原発を「段階的に廃止」に74%が賛成しているとのことで、日本国民の圧倒的多数が「脱原発」の方向に大転換したということになる。
 また、その他の6ケ国においても事故前よりも反対が増え、賛成が減少したとする結果が出た。とくにドイツでは賛成が19%に対して反対が81%と群を抜いており、ドイツ政府は2020年までに原発を全廃することまで決めたと伝えられるが、世界を震撼させた原発事故後の調査であることから当然の結果だと思う。

          全国各地で、ここ高島でも「脱原発」を訴えデモ行進

 日本国内でも、全国各地で脱原発の動きが急速高まっており、大震災から3ケ月後の11日、「脱原発」を訴えるデモやイベントが全国各地で開催された。
 ここ高島市でも大津市とともに、東京都の環境団体がインターネット等で呼びかけた「6・11脱原発100万人アクション」に呼応して、「さよなら原発」との横断幕を掲げ約100人市民が市内をデモ行進した。

          幸か不幸か、原発がすべて止まる?可能性も出てきた

 一方、東京電力をはじめ全国10社ある電力各社は、東電福島第一原発の事故を受け、一斉に定期点検をはじめているが、立地自治体との安全協定によって、政府の出す安全基準に基づかなければ運転再開は認めないとの強硬姿勢をみせているため、政府の要請ですでに中止を決めている中部電力・浜岡の原発3基を含め21基が定期点検入りしており、点検終了にもかかわらず原発の運転が再開できない状態が続いているとのことだ。
 この夏・8月についても電力需要のピーク時に発電できるのは54基の内4分の1の14基にとどまる見込みだそうだ。

 震災で被災し、運転を停止している原発が15基あり、現在稼働しているのは全国の原発54基の内17基だが、定期点検入りが来春予定の関西電力・高浜原発の1基を除いて、夏に5基、秋に3基、冬には7基がそれぞれ定期点検入りすることになっており、中止を決めた浜岡原発の3基を除いて、現在安全点検中の18基が運転再開されなければ、この冬までにほぼすべての原発が停止する事態になる?。

          5月の原発稼働率40.9%と32年ぶりの低水準に

 ところで、現在日本には54基の原発があり、計画・建設中が8基ある。アメリカが104基、フランスの59基に次いで第3位であり、世界でも有数の原発保有国だ。しかし、肝心の稼働率は2009年64.7%で、アメリカの90%以上、フランスやカナダも75%を超えているが、日本は「原発先進国」の中で低い稼働率なのである。
 ところが、浜岡原発が全面停止したほか、前述の定期点検からの再稼働が進まないため、原発の5月の稼働率がついに40.9%と32年ぶりの低水準となったのだ。原発各社にとってはまさに由々しき事態ということになる。

            原発は全面的に廃止するしかない!?

 こうなった以上「全面的に廃止」するしかないのではないか。圧倒的多数の国民もそれを望んでいる。
 しかし、事はそう簡単ではない。“言うは易く行うは難し”である。原発を廃止するためには極めて高いハードルを越えていかなければならない。国民も相当の覚悟が必要なのである。
 建設中の原発については直ちに工事を中止すれば済むが、現在稼働中及び運転可能な原発を廃炉するためには、使用済み核燃料を含め、膨大な量の放射能で汚染された核廃棄物(核のごみ)の処理など、かつて経験したことのない、それこそ気の遠くなるような時間と危険を伴う労力、そして、財源がいる。
 さらに、被災地の復旧・復興、被災者への救援と雇用、農漁業者への補償等、一刻の猶予もない課題を同時に進めていかなければならない。すべて国と電力会社の責任でするにしても、国民の理解と協力なしには絶対に進まないと私は思う。

        最大の問題は、自然エネルギーへの転換と、石油依存からの脱却

 そして、たちまちやって来るのが電力不足だ、すでに、政府は「電力制限令」によって、7月から企業や家庭に対して使用最大電力を15%削減することを求め、大口需要家には法律に基づき使用制限令を発動する方針だ。
 15%削減がいつまで続くか、さらに削減率が増えるのかどうかは、まったくわからないが、言えることは、原発依存から脱却するためには、少々の節電や省エネでは話にならないということだ。

 まず第1に、原子力による発電を止めることによって起こる電力不足を、何で補うかだ。稼働率が低いとはいえ、40%以上を原発に依存している。そして、電力需要のピーク時には、化石燃料を燃やし火力発電所がフル稼働しているというのが現在の電力事情なのである。
 第2に、それでは、電力を確保するために、原発に替って火力発電所をさらに増設し、石油や石炭を燃やせばよいのか、と言うと答えはノーと言わざるを得ない。地球温暖化をさらに加速させることは最早許されないからだ。
 第3に、また、石油は2007年にピークオイルし、すでに、産油国は減産に入っており、石油は確実に枯渇に向かっている。石油依存からの脱却・転換もまた急務になっていると言わざるを得ない。、これが偽らざる現実なのだ。

 答えは、再生可能な自然エネルギーへ大転換するしかない。原発を止めるということはそういうことだと私は思う。政争に明け暮れている場合では断じてない。国も政治家も、電力会社を始め、すべての企業、そして、国民も「脱原発」と言う限り、そのことを十分に認識し、一致してその方向に急いで向かうべきだと心からそう思う。


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