今津のオヤジのつぶやき

「がん」で苦しむ多くの方々に勇気と希望を与える書物の紹介

2011年05月05日

 私の「がん克服」から、早4カ月と10日(130日)が経過した。
 体調はほぼ完全に戻ったと言って良い。いやむしろ「がんになる前(胃がんと診断された時期)」より元気で、81kgから68kgの13kg減の体重でも、体力、気力とも充実しているように思う。すでに、田んぼに出て田植えの準備で気持ちの良い汗を流している。

 そこで、今回は、私自身が体験した「がんの自発的治癒」への大きな助けになったアンドルー・ワイル著『癒す心、治る力・自発的治癒とはなにか』を紹介したいと思う。

 本書は、そのタイトルの通り、“癒(いやす)す心、治(なお)る力“とはなにか“自発的治癒とはなにか”を解き明かす、きわめて貴重な医学書であると思う。
 『癒す心、治る力』とは、人間本来誰しもがそれぞれのからだの中に備わっている病気を予防し、病気や障害をからだの内から癒し、治す「自然治癒力」のことである。
 筆者であるアンドルー・ワイル(医学博士)は、西洋医学のからだを外から、開腹手術や化学合成の薬を投与することで治そうとする「治療」に対して、東洋医学、とくに、中国伝統医学のからだの内から、癒し、治す「治癒」させる“自然治癒力”があることを筆者自身が、アジア、アフリカ、北米、南米の各地を旅し、医師として様々な症例や臨床を目の当たりにし、かつ自らも長年患ってきた持病を自然治癒力によって治癒させた体験もまじえながら、あらゆる医学的見地から「自然治癒力」検証している。
 また、心とからだのつながりや、人間のからだの中に備わる「自己防衛システム」すなわち、泌尿器系、消化器系、呼吸器系、皮膚などの臓器や器官の働きと役割、体内にある「自己免疫力」と「自然治癒力」のメカニズムを解き明かすとともに、病気やからだの障害がいかにして起り、免疫系と治癒系の機能がいかに働き、からだの内にある病気や障害の根本原因を苦しむことなく取り除くかを実に明快に語っている。

 本書は、16年前の1995年に初版され、世界中でベストセラーになっていると聞く。著者のアンドルー・ワイル博士は、現在69歳だと思うが、アメリカのアリゾナ大学の医学校で教鞭をふるうかたわら、ハーバード大学植物学博物館の民族精神薬理研究員などを務め、また、国際情報研究所の研究員として、これまでの実践的研究から、「代替医学」と「治癒論」の第一人者として活躍している。

 本書の構成は、第一部が治癒系というものの存在を明らかにし、第二部では治癒系をうまく働かせるための方法について、ライフスタイルを変え、眠っている治癒力をめざめさせ、健康維持に役立つ食生活についてや、身の回りの有害物質・適度の運動、そして、ビタミン類など栄養補助食品・生薬まで、実にきめ細かく紹介している。また、自然治癒力を高めるようなライフスタイルに徐々に変えていくための2ケ月プログラムまでも付されている。
 第三部では、病気の対処法に関するアドバイスで、とくに、現在医学と各種代替療法のそれぞれの長所・短所を明らかにするとともに、治癒に成功した患者が用いた戦略の数々を紹介している。また、とくに最終章で「特殊ケースとしての<がん>」を治癒系に特異な課題として取り上げ、自発的治癒にむけてのアドバイスをしている。

 医学書であるため読み切るのに少々の時間と覚悟がいると思う。しかし、どんな励ましよりも「『知識』は必ず、癒す力、治す力、生きる力になる」と私は確信する。本書が、日本人の多くが患っている生活習慣病、とくに、がんで苦しむ多くの方々に勇気と希望を与える書であると信じて疑わない。


同じカテゴリー(書籍の紹介)の記事
 『大気からの警告』まさに、「ガイア」から人類に向けての警告書 (2010-11-22 10:21)

Posted by 陽ちゃん at 21:40│Comments(1)書籍の紹介
この記事へのコメント
癒す心、治る力。人には素晴らしい心、力が備わっているのですね。「無償の善意」ー京都新聞で出会った言葉です。陽さんの発信は「無償の善意」の一つですね。勇気と知識をありがとうございます。和
Posted by 和 at 2011年05月06日 08:29
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。