「FEC自給圏」ネットワーク発足に思う
2012年02月24日
2月18日に開催された、自然エネルギー先進国デンマークのケンジ・ステファン・スズキ氏の講演会を受けて、食糧とエネルギーの自給をめざす「FEC自給圏」ネットワークの取り組みが動き始めた。
●「FEC自給圏」とは、経済評論家の内橋克人氏が東日本大震災の復興にあたって提言している構想で、「F」は「Foods(食糧)」、「E」は「Energy(自然・再生可能エネルギー)」、「C」は「Care(介護・ケア)」の頭文字である。
太陽光、太陽熱、風力、木質バイオマスなど、自然にある再生可能エネルギーを活用して、農業や酪農、水産の再生によって食糧を自給し、同時にケア(介護、医療、教育など)についても域内でまかなう。そして、「FEC自給圏」の形成によって新しいコミュニティの創造を目指すというものだ。
●デンマークでは、すでに、1970年代のオイルショックの教訓から、食糧とエネルギーの自給を国の基本政策として進められ、デンマーク国民の総意として「自給圏」を確立している。
食糧の100%自給はもちろん、エネルギーについても当初から原発に頼らず、自然エネルギーを中心に150%を超える水準で自給している。
また、ケア・福祉、医療、教育(医療、教育はすべて無料)の分野でも、“生れて、死ぬまで”100%国家がケアするシステムが確立されている。スズキ氏によれば「消費税25%で世界一幸せな国」という。
●一方、わが日本の現状は、FEC自給にはほど遠い。エネルギーは化石燃料と原子力(原発)に依存、その燃料はほぼ100%輸入に頼っており、自然エネルギーの自給は3%にも満たない。食糧についても、自給は40%以下で、60%以上を輸入に頼っている。また、医療や教育についても、すべてが有料で金次第、応分の負担が当たり前というのが現状だ。
しかし、エネルギーのほとんどを外国から輸入した化石燃料と原子力に依存し、食糧の生産、輸送も、石油なしでは一歩も動きが取れない現状では、持続はおろか、現状を維持することも難しい。
今後、石油をはじめ化石燃料は、価格の高騰や供給不足など不安定化が進むと見られている。
現在、原発については、国内54基の内52基が停止、残る2基も4月までには停止するという事態に陥っている。このまますべて停止することは望むところだが、一方で石油、天然ガスなど化石燃料を燃やす火力発電所がフル稼働し、燃料の輸入も2012年は2009年に比べて3倍に増加するものと見られている。
化石燃料による発電の増加は、地球温暖化の進行からも許されないし、世界の温室効果ガス削減努力にも逆行する。
また、原発の危険と同様に、いやそれ以上に、地球温暖化にともなう気候変動の脅威に、何の罪もない子や孫を晒すことには断じて同意できない。
ではどうすればよいのか?
・食糧とエネルギーの自給する道を探っていくしかないのではないか。
・この日本にも、被災地福島県をはじめ全国各地で、「FEC自給圏」めざす取り組みが始まっている。すでに、民生、農水用エネルギーを100%自給する地域が57町村(千葉大学倉阪研究室・永続地帯2011年版レポート)も生まれていると言う、先進例からも学び、今からやれることを一つひとつ実行していくしかないのではないか。
・ここ高島には、木質バイオマス資源など豊かな自然条件が豊富ある。これを活かすことではないかと思う。
ケンジ・ステファン。スズキ氏が講演の最後に強調されたことは、「今日本にできること」として、「住宅の省エネ事業、特に窓やドアの断熱を高める事業」また、「木材や可燃廃棄物など、バイオマス燃料化に向けた事業があります」そして、「その為には、皆様がおたがいに信頼し、お金の在る人はお金を出し、お金のない人は時間を作って地域づくりに入ることだと思います」と。その通りだと思う。
学んだことは実行あるのみだと思う。
目的・目標は一つ、原発の頼らず、そして、化石燃料依存からも抜け出せるような「FEC自給圏」を創ること。
お金のある人はお金を、山林など資源、資材のある人は資材を、専門知識など知恵在る人は知恵を、技術力のある人は技術力を、力仕事に自信のある人は力仕事を、そして、デンマークに習い、「参加するすべての人が徳をする仕組み(システム)を創り」実行していくことだと心からそう思う。
●「FEC自給圏」とは、経済評論家の内橋克人氏が東日本大震災の復興にあたって提言している構想で、「F」は「Foods(食糧)」、「E」は「Energy(自然・再生可能エネルギー)」、「C」は「Care(介護・ケア)」の頭文字である。
太陽光、太陽熱、風力、木質バイオマスなど、自然にある再生可能エネルギーを活用して、農業や酪農、水産の再生によって食糧を自給し、同時にケア(介護、医療、教育など)についても域内でまかなう。そして、「FEC自給圏」の形成によって新しいコミュニティの創造を目指すというものだ。
●デンマークでは、すでに、1970年代のオイルショックの教訓から、食糧とエネルギーの自給を国の基本政策として進められ、デンマーク国民の総意として「自給圏」を確立している。
食糧の100%自給はもちろん、エネルギーについても当初から原発に頼らず、自然エネルギーを中心に150%を超える水準で自給している。
また、ケア・福祉、医療、教育(医療、教育はすべて無料)の分野でも、“生れて、死ぬまで”100%国家がケアするシステムが確立されている。スズキ氏によれば「消費税25%で世界一幸せな国」という。
●一方、わが日本の現状は、FEC自給にはほど遠い。エネルギーは化石燃料と原子力(原発)に依存、その燃料はほぼ100%輸入に頼っており、自然エネルギーの自給は3%にも満たない。食糧についても、自給は40%以下で、60%以上を輸入に頼っている。また、医療や教育についても、すべてが有料で金次第、応分の負担が当たり前というのが現状だ。
しかし、エネルギーのほとんどを外国から輸入した化石燃料と原子力に依存し、食糧の生産、輸送も、石油なしでは一歩も動きが取れない現状では、持続はおろか、現状を維持することも難しい。
今後、石油をはじめ化石燃料は、価格の高騰や供給不足など不安定化が進むと見られている。
現在、原発については、国内54基の内52基が停止、残る2基も4月までには停止するという事態に陥っている。このまますべて停止することは望むところだが、一方で石油、天然ガスなど化石燃料を燃やす火力発電所がフル稼働し、燃料の輸入も2012年は2009年に比べて3倍に増加するものと見られている。
化石燃料による発電の増加は、地球温暖化の進行からも許されないし、世界の温室効果ガス削減努力にも逆行する。
また、原発の危険と同様に、いやそれ以上に、地球温暖化にともなう気候変動の脅威に、何の罪もない子や孫を晒すことには断じて同意できない。
ではどうすればよいのか?
・食糧とエネルギーの自給する道を探っていくしかないのではないか。
・この日本にも、被災地福島県をはじめ全国各地で、「FEC自給圏」めざす取り組みが始まっている。すでに、民生、農水用エネルギーを100%自給する地域が57町村(千葉大学倉阪研究室・永続地帯2011年版レポート)も生まれていると言う、先進例からも学び、今からやれることを一つひとつ実行していくしかないのではないか。
・ここ高島には、木質バイオマス資源など豊かな自然条件が豊富ある。これを活かすことではないかと思う。
ケンジ・ステファン。スズキ氏が講演の最後に強調されたことは、「今日本にできること」として、「住宅の省エネ事業、特に窓やドアの断熱を高める事業」また、「木材や可燃廃棄物など、バイオマス燃料化に向けた事業があります」そして、「その為には、皆様がおたがいに信頼し、お金の在る人はお金を出し、お金のない人は時間を作って地域づくりに入ることだと思います」と。その通りだと思う。
学んだことは実行あるのみだと思う。
目的・目標は一つ、原発の頼らず、そして、化石燃料依存からも抜け出せるような「FEC自給圏」を創ること。
お金のある人はお金を、山林など資源、資材のある人は資材を、専門知識など知恵在る人は知恵を、技術力のある人は技術力を、力仕事に自信のある人は力仕事を、そして、デンマークに習い、「参加するすべての人が徳をする仕組み(システム)を創り」実行していくことだと心からそう思う。
Posted by 陽ちゃん at 10:30│Comments(3)
│FEC自給圏
この記事へのコメント
FEC自給圏・・初めて知りました。
まず、食・エネルギー・高齢化・・の問題が解決できない限り、不安ばかりが増していくように思います。
大変、同感致しました。
まず、食・エネルギー・高齢化・・の問題が解決できない限り、不安ばかりが増していくように思います。
大変、同感致しました。
Posted by ヨーコ at 2012年02月24日 11:57
共感いただきありがとうございます。
よろしければ、メーリングリストにご参加ください。
情報交換の場です。有益な情報をお互いに共有できればと考えています。
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情報交換の場です。有益な情報をお互いに共有できればと考えています。
Posted by 陽ちゃん at 2012年02月24日 16:51
今や不安だらけの日本。でも、世界を見渡すと決して悪い国ではないのですよね。いたずらに不安になるよりも自分にできることを再確認して、子や孫が少しでも安心して暮らせるよう尽力しなければならないのが、地球上で今生きている私達だと思います。
Posted by ヤスコ at 2012年03月16日 09:57