今津のオヤジのつぶやき

東日本大震災の復旧・復興に思う

2011年04月20日

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災と福島第一原発事故から1ケ月以上が経過した。今も1万2千人を超える行方不明者の捜索と、13万人超える人たちのへの避難が続いており、原発事故の収束へのメドすらたっていない。被災地では、今も震度6を越える余震が続き、被災された方たちは、生活の場を失い、仕事もなく、今後どうなるか見通しすら見えない状況だ。

 今後の被災地の復旧・復興計画について議論している国会は、政府の地震直後の対応や、原発事故に対する責任の追及に終始、肝心の復旧・復興計画についてはそっちのけで、大震災と原発事故の責任が菅総理大臣一人にあるかのように“辞めろ、やめろ”の大合唱だ。いったいこの国はどうなっているのか本当に情けなくなる。
 政治が今果たすべきは、いまさら起ってしまった大震災や原発事故の責任を追及するのではなく、全国民も含めて、与野党が挙国一致で被災者への救済を含め、被災地の復旧・復興と、傾きかけている日本の国そのものの立て直しに全力を挙げるべき時ではないのか。
 また、大震災後、世界中から心温まる様々な支援が寄せられているが、同時に、今後どのように国難を乗り越え、未曾有の被災から立ち直っていくのかを注目していると思う。醜い責任のなすりつけ合いなど見たくもないはずだ。

 今後の復旧・復興についても、かつてない巨大地震のみならず想像を絶する大津波に加えて、原発事故による放射性物質汚染というかつて経験したことのない深刻な事態まで招き、今も震度6前後の余震が続く中での膨大な財源を伴う、長期にわたる復旧・復興の大事業になるということだ。また、近い将来起ると予測されている東海、東南海・南海沖など巨大地震と津波、日本全土至る所にある危険な活断層、そして、地球温暖化に伴う気候変動や異常気象による災害も覚悟しなければならず、一刻の猶予も余裕もないと思う。

 一方、2005年にピークを過ぎたとされる石油は枯渇に向かっており、リビアなど北アフリカ・中東の産油国の政情不安などもあり、原油価格の高騰は今後も続くだろう。 
 また、原発事故によってこの夏、電力不足が全国各地で現実になるとともに、石油と原発依存のエネルギー政策から自然エネルギーへの転換も具体的に迫られることになると思う。

 さらに、復旧・復興のための膨大な財源をいかに捻出するかは待ったなしだ。しかし、現状のままでは、財源を確保することはきわめて難しいだろう。だからと言って赤字国債を乱発するなどすれば、日本の国家財政は間違いなく破綻することになると思う。
 今こそ、政府・地方自治体は言うに及ばず、そこに所属する、国会議員、地方議員、財界・大企業、マスコミ、そして、私たち国民自身も含め、大震災からの復興を日本全体の共通の課題として荷を分かち合い、心を一つに国を挙げて取り組んでいくことがどうしても必要だ。

 この度の大震災で私たち人間(人類)は、地球上でいかにちっぽけな存在であり、猛威を振るうの大自然を前にいかに無力であるか思い知らされたが、地球の活動に終わりはない。
 日本全体が地殻変動の活動期にはいったともいわれ、11年周期(2012年)の太陽黒点もまた活動期に入ったと伝えられている。地球温暖化に伴う気候変動も加速しはじめており、今後も情け容赦のない自然の脅威に晒され続けることになるのではないかと心から危惧する。

 大切なことは、今回の大震災と原発事故から、「何を学び、今後にどう生かすか」だと思う。これまでの日本の政治の在り方をはじめ、石油や原発に依存してきた私たち日本人の生き方や、価値観までも変えるような大転換が必要だと思う。
 そのためには、かけがえのない「地球」そのものについてよく知ること、そもそも私たち人類はこの地球環境と大自然の中でどういう存在なのか、その中でどう生きるべきかを謙虚に、そして、真剣に考えるべきときだと心から思う。


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Posted by 陽ちゃん at 21:37│Comments(2)地震・災害
この記事へのコメント
体調は如何ですか?

本当に想像を絶する事が起きてしまいましたね・・・。

「津波、地震だけなら確実に復興できるけど、原発の問題が有るから・・・」と被災地の方が行っておられました。

自民党は、自分達が推し進めてきた責任を言わないで、管総理や民主党攻撃してるし・・・。

消費税などもこのドサクサに税率アップをもくろんでいます。

本当に国民がこの国に生まれてきて良かったと思える日が来るんでしょうか・・・。
Posted by ayaya at 2011年04月23日 10:15
ayaya様、いつもブログをご愛読いただきありがとうございます。
お陰さまで体調は順調に回復しています。ガンは完全に消え、食べるものがすべて美味しく、胃があることに日々感謝しています。
もちろん4ケ月経った今も「玄米菜食」を続けていますし、今後も続けるつもりです。生き方を変えてくれた“ガン”に心から感謝しています。
ところで、被災地のとくに避難所におられる方たちの食事が気になります。ここ高島市からも救援物資が送られていますが、その中に添加物だらけの「カップめん」などが大量にあったようです。また、全国からの支援物資、とくに、食料品にインスタントの加工食品が多いことに驚かされます。急場を凌ぐのにはやむ負えないかもしれませんが、1ケ月以上も経った今も状況はあまり変わってないように思います。復興どころか被災地の方たちの健康被害が心配です。復興までに心身ともに壊れてしまいそうで本当に心配です。
コメできれば玄米と新鮮な野菜、暖かい味噌汁、納豆、さんまやサバなど青魚をしっかり食べてほしいと心から思います。
玄米を被災地に送ろうというボランティア団体もあるそうです。わたしも協力したいと思っています。
Posted by 陽ちゃん陽ちゃん at 2011年04月27日 23:35
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