今津のオヤジのつぶやき

COP10・「名古屋議定書」採択に拍手!

2010年10月31日

生物多様性第10回締約国会議で、「生態系保全目標」や「遺伝資源の利益配分」で国際ルール「名古屋議定書」が採択されたことを心から喜ぶとともに、日本が議長国として、その役割を果たしたことに心から拍手を送りたい。
29日の夜まで、折衷案を含むぎりぎりの交渉の結果、① 自然の損失速度を少なくとも半減させる、② 魚の乱獲を避ける、③ 侵略的外来種を根絶するなど、20項目に亘り合意した。18年に及ぶ生物多様性条約の歴史上、画期的な成果だといえる。各国代表には、昨年末の「気候変動枠組み条約第15回会議・COP15」で合意に至らなかった「コペンハーゲンの失敗を繰り返すな」との思いがあり、足踏みも、いかなる後退も許されないと言う、並々ならぬ決意が、合意に向けて大きく舵を切らせたのではないかと思う。

しかし、国際的な、国レベルの「目標」や「ルール」ができただけで、その一歩を踏み出すのはこれからであり、合意された「目標」や「ルール」が実行されるかどうかはこれからの具体的行動にかかっている。そして、生物多様性や生態系を守る責任は、国や地方自治体だけでなく、企業、そして、個人に至るまで、この地球環境・自然の中で暮らす、すべての人間と社会にある。

地球環境や自然と無関係に存在している人間などいないし、自然からの無償の「生態系サービス」の恩恵を受けていない人間などいない。
かけがえのない地球の自然は、陸や海、湖沼に生息する何百万種の生きものや、何千万種の微生物などによって作られ、支えられている。人間は、こうした生物多様性が作り出している豊かな自然環境の中で“生かされている”という自覚をもち、生物多様性を失わせ、生態系を撹乱するすべての行為を止め、その保全のためのあらゆる手立てを講じること、そして、豊かな自然を次世代に受け継いでいくためにただちに行動を起こす時期にきていると思う。
今後「名古屋議定書」が、国や地方自治体、企業や個人の買い物に至るまで、何かを決めるとき、行動する際、「地球温暖化にとってどうか」「生物多様性にとってどうか」が、判断あるいは行動の基準になることを心から願いたい。


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Posted by 陽ちゃん at 06:23│Comments(0)生物多様性
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